2018年02月28日

声を上げないと理解はされない

昨晩の帰り道、いつもの代行運転のドライバーさんと話が弾んだ。私たちが設計した建築を雑誌で見てくれていた。

設計事務所の仕事の仕方を聞かれたので、設計監理費用や施工会社の決め方など説明してみた。とても理解してくれて、そう在るべきだと言ってくれた。そして、長男さんが建売住宅を相談なしに買ってしまったことを嘆いていた。一生住むのになぜ深く考えないのだろうか?と悩んでいた。もちろん建売住宅が悪いわけじゃないけれど。

一般に、僕らの仕事は「高い」と思われている。もちろん設計監理費用というのは安くはない。そもそも建築は高い物だ。しかし、何を以て高いとか安いとか言えるのか?そのことを深く考えられてはいないことが多い。○○メーカーの家はいくら、××ハウスはいくら?おたくは?みたいな比較をしているに過ぎない。その建築の内容までは見ないままに。高い安いの価値は人それぞれなのに。

コストに対する考え方はシンプルで「欲しいものは費用がかかる」それだけだ。欲しいものにお金を払いたくないなんてのは道理が通らない。施工会社さんが気前よくタダでやってくれることはない。みんな生きているのだから。

自分たちが建てる家は、自分たちの予算の中でやりくりをしなければいけない。そのやりくりこそが設計であり、それをすることで欲しい物や、その価値について知っていく。大切な時間になる。

僕らは業務としていつも向き合うから、そのことを知っているのだけれど、一般の方はそのことは日常的には知る由がない。これはその業界に身を置いている人の怠惰だともいえる。自分たちが正しいと思うことは、声を出していかないといけない。

ともすれば「悪い施主」と呼ばれる状況もある。しかし、何も知らないままに悪い施主になってしまうこともありうる。そうならないための説明をしないといけない。在るべき姿勢を表現をしないといけない。

ほんの15分程度の会話で代行の運転手さんは理解してくれた。丁寧に説明をして、世の中に理解してもらうことを怠っていては、良い仕事もいただけないし、良い建築にもならない。
運転手さんは最後に「あと二人息子がいるからその時はよろしく」と言ってくれた。そうはならないかもしれないが嬉しかった。


posted by IKA at 11:56| Comment(0) | 仕事の事 「ビジログ」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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